喪女の奇妙な冒険

負けるな!Eランク人間!

誕生日

小学生のとき、仲が良かった女の子の事を思い出した。小学生のときと言っても仲が良かったのは3年生の時と4年生の時だけで、5年生でクラスが離れてからは関わりもほとんどなかったのだけど。毎年9月のわたしの誕生日には、家のポストにその子からの手紙とプレゼントが入っていた。わたしも2月のその子の誕生日には、手紙を書いてプレゼントを買って、ポストまで届けに行った。中学生になって、メールアドレスを交換した。中2の時だったか、その子へのプレゼントを買って「今年も誕生日プレゼント買ったよ!ポストに入れとくね」ってメールをした。だけど、私はその子の家に行くことはなかった。誕生日が終わってから何度も「早く届けに行かなきゃ」と思ったけど、結局そのままにしちゃったんだよな。次の年からはその子からプレゼントが届くこともなくなって、こうやって人間関係って終わるのかあとぼんやり思っていた。あのプレゼント、どうしたんだろう。自分で使ったのか、捨てたのか、もう忘れちゃったな。あの子からわたしが最後の年にもらった誕生日プレゼントは大人びたレターセットで、心のどこかで「本人じゃなくてお母さんが選んだんだろうな」とちょっぴり思ったことを覚えている。本当のところはわからないんだけどねえ。あの子は今どこで何をしているんだろう。一緒に埋めたタイムカプセルはどうなってるだろう。もう埋めてから13年が経ったんだって。早いなあ。もう会うことはないんだろうけど、どこかで幸せに暮らしてたら素敵だと思いました。